タイヤ屋ブログ(スタッフブログ)

エンジンオイル いろいろな規格


みなさまいつもパーツワン大阪店のブログを

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

今年も「おかんからの1個はカウントするのかしないのか」で

 

物議を醸す季節がやってきました。

 

 

 

 

 

 

みなさんはどうですか?

 

 

 

 

 

 

最近は友チョコやら逆チョコやら

 

だれがだれにあげても良いみたいな感じですから

 

昔のように「〇〇個もらったで!」

 

みたいな会話はもう古いのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに私は「ばあちゃんからの1個」もカウントします。

 

 

 

 

さて。

 

今回はエンジンオイルの ”規格” について解説します。

 

 

 

 

そもそも ”規格” とはなんぞやってことですよね。

 

 

 

 

規格とは ・・・

標準化によって決められた、ある「取り決め」(標準)を文章に書いたもの。

『日本規格協会HPより抜粋』

 

 

 

 

「取り決め」ってことは一つの組織だけで決めたものと

 

二つ以上の組織が合同で話し合って決めたものが存在してて。。。

 

 

 

 

つまり「主催者」がいて、その人たちが自分たちの取り扱う「商品」が

 

どの程度のものなのかを分かりやすくするために作った「ものさし」が

 

”〇〇規格”になるということですね。

 

 

 

「その解説いるか?」ってところは置いといてエンジンオイルには

 

どんな規格があるのかご紹介していきます。

 

 

 

 

米国自動車技術者協会 「SAE」

 

米国石油協会 「API」

 

日米自動車工業会(国際潤滑油標準化認証委員会) 「ILSAC」

 

日本自動車技術会 「JASO」

 

欧州自動車工業会 「ACEA」

 

 

 

 

主要な ”規格” はこんなところでしょうか。

 

 

 

どのエンジンオイルをチョイスするかの

 

指標になるものなのでそれぞれ解説していきます。

 

 

 

「SAE」規格については以前解説しましたが改めて。

 

 

 

 

 

~「SAE」規格~

 

エンジンオイルの ”粘度” をクラス分けした規格です。

 

5W-40 を例にするならば

 

「5W」 は-30℃でもエンジンを始動させることが出来る粘度のオイル

 

「-40」 は油温が100℃の時に40番手程度の粘度を保つことができるオイル

 

となります。

 

 

 

このような表示は ”マルチグレード” や ”ワイドレンジ” と呼ばれます。

 

 

 

一方で「SAE 30」 や 「SAE 10W」 のような表示のオイルもあり、

 

これを ”シングルグレード” と呼びます。

 

 

 

この ”シングルグレード” のオイルは、

 

外気温の変化(季節ごと)や用途(街乗りかサーキットかなど)によって

 

交換をする必要があり、今のように添加剤で粘度調整が

 

出来なかった時代に使われていたものになりますので

 

今は見かけることも使うこともほぼありません。

 

 

 

ちなみに勘違いしがちなのが 5W-40 なら

 

「5W」 のオイルと 「40」 のオイルを混ぜて作るわけではないということ。

 

 

 

あながち間違いでもないんですが、

 

 

 

なんというか。。。

 

 

 

もっとちゃんと考えて作られてます。(笑)

 

 

 

各メーカーで ”ブレンディングチャート” や ”ブレンドリスト”

 

とよばれるものを持っていて、それを基準にオイルを調合していきます。

 

 

例えばこんな様なものです。

 

0W-20 と 12.5W-40 というそれぞれ完成したオイル

 

何%ずつブレンドすれば 〇〇W-〇〇 相当の

 

粘度のオイルになるのかを表にしたものです。

 

 

 

上表の例でいくと

 

0W-20 が100%なら、当然 0W-20 です。

 

50%ずつブレンドすると 7.5W-30 相当のオイルが

 

出来上がるということになります。

 

 

 

 

 

と、ここまで解説してきましたが。。。

 

 

「それで結局どの粘度のオイルを選べばいいの!?」

 

 

ってことですよね。

 

 

 

 

 

どの車でも取り扱い説明書に ”純正指定粘度” や ”メーカー推奨粘度”

 

というものが必ず記載されています。

 

まずはそこを確認する必要があります。

 

 

 

 

そして柔らかいオイル、硬いオイルにはそれぞれ得手不得手があり

 

それぞれ、低い温度と高い温度での特性を理解する必要があります。

 

 

 

 

~低温側粘度 「〇〇W」~

 

「0W」 「5W」 「10W」 「15W」 「20W」

 

とありますが、数字(番手)が小さくなるほど粘度が低いことを表します。

 

 

 

低温側粘度が低くなるほど ・・・

 

・エンジンの始動性がよくなる

 

・サラサラなので流動性がよく、エンジン始動後初期のポンピングがスムーズ

 

・ポンピングがスムーズということは、エンジン内にオイルが

行き渡るのが早く、エンジン始動直後からメタルパーツの保護ができる

(コールドスタートに有利)

 

・オイルが行き渡るのが早いので、

アイドリングストップ車やハイブリッド車に向く

 

・上記と同じ理由で、ストップ&ゴーなど短距離走行が多い車に向く

 

・油温がしっかり上がるまで、安定するまでの省燃費においては有利

 

 

 

 

~高温側粘度 「-〇〇」~

 

「16」 「20」 「30」 「40」 「50」 「60」

 

とあり、数字(番手)が大きくなるほど粘度が高いことを表します。

(※「8」 「12」もありますがまだ一般的ではない為ここでは省きます。)

 

 

 

 

高温側粘度が高くなるほど ・・・

 

・油膜を保持する能力が高い

 

・エンジンの保護能力が高い

 

・クッション性が高くなるのでエンジン音が静かになる

 

・省燃費性能では不利になる

 

・フリクションロス(摩擦抵抗による動力エネルギーの損失)が大きくなるのでレスポンスが悪くなる

 

・一度オイルが温まってしまえば低粘度オイルと、

極端な燃費の差はなくなることが多いので長距離走行に向く

 

 

 

 

 

 

[トヨタ 18系 クラウン アスリート(GRS180)] を例に解説しましょう。

 

 

純正指定粘度は 5W-20 です。

 

新車時のエンジンには当然 5W-20 のオイルが入っていますが

 

距離を重ねるごとにエンジン内のクリアランス(隙間)が広がってくるので

 

その時は粘度を変えた方がいい場合があります。

 

 

 

車ごとのコンディションや使い方にもよるので一概には言えませんが

 

距離にして5~10万km以上が目安でしょうか。

 

 

 

 

~低温側粘度 「5W」 を変える場合~

 

エンジン(金属)は温まると膨張する特性があります。

 

なのでエンジンが冷えていると隙間が広い状態です。

 

加えて走行距離が5~10万km以上の車だとさらに隙間は広くなります。

 

 

 

 

そこへ指定粘度よりも柔らかい(サラサラな)オイルを入れると

 

”オイルにじみ(オイル漏れ)” や ”オイル上がり” を起こしやすくなる場合があります。

 

 

 

となると。。。

 

この場合は 「10W」 に変えてもいいのかなあという感じがしますが!

 

 

 

 

しかしですよ。

 

たとえエンジンのクリアランスが広がった状態とはいえ、

 

純正指定の粘度で ”オイルにじみ” や ”オイル上がり”

 

が起きるとは考えにくいのです。(エンジンの精度にもよりますが)

 

 

 

ということは5~10万km走ってたとしても

 

低温側の粘度は 「5W」 のままの方が好ましいと個人的には思ってます。

(賛否両論あるとは思いますが。)

 

 

逆に走行距離が5~10万km未満で、

 

かつ短距離移動が多いのであれば

 

エンジンの保護の意味でも 「0W」 を選択するのはアリかなと。

 

 

 

 

~高温側粘度 「20」 を変える場合~

 

これも同じで、走行距離が5~10万kmを超えると

 

エンジン内のクリアランスが広がってくるので

 

より密封作用の大きい、高粘度のオイルに変えた方がいい場合が多いです。

 

 

 

変えるなら 「30」 もしくは 「40」 あたりが妥当かと。

 

 

 

ただ、粘度を上げるとエンジンには優しい反面、

 

燃費やレスポンスを犠牲にすることになります。

 

 

 

どちらを優先させるのかはオーナーさんの好みですね。

 

 

 

しかしながら、高温側の粘度を変える場合、

 

絶対にしてはいけないことがあります。

 

それは指定粘度よりも粘度を下げる事。

 

 

 

この場合 「5W-20」 から

 

「0W-16」に変えるとかですね。

 

 

 

純正の指定粘度というのは最低限のエンジン保護性能を確保しつつ

 

燃費やレスポンス、ドライブフィールを考えて設定されています。

 

 

 

なので、「燃費やレスポンスをよくしたいから」といって

 

純正の指定粘度よりも高温側の粘度を下げてしまうと

 

エンジンの保護に必要な粘度が足りていない状態になるので

 

各部品の摩耗が早まり、壊れやすくなります。

 

 

 

 

 

 

以上のことを踏まえると

 

[トヨタ 18系 クラウン アスリート(GRS180)]を例にするならば

 

 

 

・走行距離5~10万km未満短距離移動が多い

「5W-20」 → 「0W-20」 or 「0W-30」 or 「5W-30」

 

・走行距離5~10万km以上短距離移動が多い

「5W-20」 → 「5W-30」 or 「5W-40」

 

・走行距離5~10万km未満長距離移動が多い

「5W-20」 → 「5W-30」 or 「5W-40」 or 「0W-30」

 

・走行距離5~10万km以上長距離移動が多い

「5W-20」 → 「5W-30」 or 「5W-40」

 

 

 

といった感じでしょうか。

 

あとは「燃費&レスポンス重視」なのか

 

「エンジン保護重視」なのかによって

 

高温側の粘度を選択すればよいかと思われます。

 

 

 

 

そして注意しなければならないのが

 

がむしゃらに ”粘度” を変えてはいけないということ。

 

 

 

 

 

変えても大丈夫な範囲というものがあるので、

 

いくら燃費を良くしたいからといって

 

低すぎる粘度ではエンジンが壊れますし、

 

逆にエンジンを保護を重視するあまり

 

粘度が高すぎると本来のパフォーマンスが出来ません。

 

 

 

 

 

高すぎても低すぎてもダメ。

 

ちょうど良いオイルをチョイスするようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

ひとつの ”規格” を解説するだけでかなり長くなってしまいました。

 

次回はサクサクと、でも中身はジューシーになるように解説したいと思います。

 

 

 

それではまた次回。